カリフローレ育苗の夏が終わりました。
こんばんは、SWPPの中尾です。
恒例のチャレンジファームに関する記事です。
埼玉県の農業フロンティア育成事業の一環でチャレンジファームという企画を埼玉県農業大学校で行っている事は、先日ご報告した通り皆様もご存じかもしれません。
実際に私たちSWPPが何をしているかというと、カリフローレというカリフラワーのいとこの様な物を作っています。
本日は育苗について書いてみようと思います。
育苗と言うのは読んで字の如く苗を育てる事なのですが、苗半作というほど播種(は種)~定植直前までの約3週間がカリフローレにとって重要な期間となっています。
今回チャレンジファームを遂行するに当たって、プロジェクト研究も含めて11トレイ(約1400株)育苗したのですが、最初はやはり失敗続きで先生に敷いて頂いたレールに乗っているだけで農業を出来ている気になっていた事を痛感する日々でした。
↑播種(は種)一発目、完全に徒長しています。
播種(は種)後3日目で育苗失敗です。
この失敗を教訓にどうにか発芽直後の徒長を避ける事が出来るようになりました。
発芽直後の徒長が避けられたとほっとするのもつかの間、今度はかん水のコントロールが出来ておらずどんどんと伸びていく苗にどうしたら良いか分からない日々が続きました。
これはいかんという事でかん水コントロールを行う様になったのですが、これが非常に難しかったです。
晴れの日と雨の日、更に晴れの日は遮熱、遮光を掛けるかかけないかなどで水の量が倍近く変わってきます。
晴れの日に水が少ないと特に発芽直後の赤ちゃん苗は数時間で枯死します。
私にとってはこれが一番辛かったです。
逆に雨の日に水が多いと途端に茎が伸びてぐちゃぐちゃにこんがらがってきます。
インターネットが普及した現在、経験をせずとも情報を知る事が出来るようになり大変便利な世の中になりました。
しかし、農業については地域によって気候や風土が違う為、経験が勘となり、疑念が大きな確信に変わっていく事をこの夏に体験出来ました。
人は、自分が思っている以上に可能性を秘めています。最初はカイワレみたいな苗しか作れなくても、誠実に、真摯に物事と向き合えばたった2ヶ月でもそれなりの苗が作れるようになるのです。
この夏は、埼玉県農業大学校に入学して本当に良かったと思えるかけがえのない経験となりました。
おしまい